低インスリンダイエットとは?
低インスリンダイエットとは、インスリンの分泌量を減らすことにより体重を減らそうというダイエット方法です。
インスリン(インシュリンともいいます)とは、すい臓から分泌されているホルモンです。すい臓にランゲルハンス島という部分があり、そのβ細胞から分泌されるペプチドホルモンの一種がインスリンです。インスリンの働きは、主として炭水化物の代謝を調整することです。血糖値を下げたり、脂肪を作る働きがあります。
食事をすると血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が上昇しますが、このときインスリンが多く分泌されます。それにより、ブドウ糖(グルコース)が細胞内への取り込まれやすくなり、中性脂肪ができやすくなります。この状態が長く続くと、肥満体になります。
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逆に、インスリンが少なくなると、中性脂肪を分解してエネルギー源として放出するので、やせることになります。(ただし、インスリンが極端に不足すると、血糖値が上がったままになり、糖尿病になります。インスリンの出が少ない糖尿病患者を治療する薬として、インスリン製剤が使われています。)
インスリンは人体にとってとても重要です。インスリンを発見したカナダの整形外科医フレデリック・バンティング(Frederick Banting)と医学生チャールズ・ベスト(Charles Best)は、1923年にノーベル賞を受賞しました。
ところで、太っている人は、体内で必要量以上のインスリンが分泌されています。
ただし、インスリンの分泌量が多い状態で、食事制限(低カロリーダイエット)をしても、脂肪はなかなか分解されません。かえって大切なタンパク質が減ってしまい、危険な状態になります。
そこで、インスリンをコントロールする安全なダイエット法として、低インスリンダイエットが考案されました。アメリカのロバート・アトキンス(Robert Atkins)博士が考案した「アトキンスダイエット」を改良したものがこの低インスリンダイエットであるといわれています。
低インスリンダイエットは「低炭水化物ダイエット」、「ローカーボダイエット」、あるいは、単に「インスリンダイエット」ともいわれます。「インスリン」(insulin)は昔は「インシュリン」と表記されていました。
●低インスリンダイエットの仕組み
食事の中で特にインスリンの分泌量を増やしがちなのは、炭水化物(糖質)です。つまり、食事中の炭水化物を減らすことにより、インスリンの分泌を抑えることができます。
これにより、血中のインスリン量が減るので、脂肪が効率的に分解され、ダイエットの効果がでます。
●低インスリンダイエットの方法
このダイエットは、GI値(グリセミック指数)の低い食品(GI値=60以下)を主に摂取することにより、行います。
GI値が多い食品は、炭水化物の食品、つまり、ごはん、うどん、そば、パン、スパゲッティー、マカロニなどです。
これらの炭水化物を減らして、その代わりに、
ビタミンC・βカロチンが豊富な野菜類(GI値23〜30) ビタミンB郡が豊富な魚・肉類(GI値40〜50) カルシウムが豊富な牛乳・乳製品(GI値25〜30) 食物繊維が豊富な海藻・しいたけ類(GI値23〜30) を多めに食べると良いといわれています。
つまり、低インスリンダイエットは、炭水化物以外の好きな食べ物を多く食べたいという人には向いています。
ただし、炭水化物を減らしすぎると、エネルギー不足となって、疲れやすくなり、体が飢餓状態になり、体調をくずしてしまいます。低インスリンダイエットという食事療法だけで効果的にやせるのはむずかしく、運動療法を併用する必要があります。
また、炭水化物を減らした結果、必要な栄養素(ビタミン、ミネラル、アミノ酸など)が不足する可能性があります。栄養のバランスをとるために、適当なサプリメントを併用したほうが安全です。
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